Column#10 生理痛(PMS)
天気が悪いと頭が痛い。
低気圧などで様々な症状が助長されることはよくあると思いますが今回は頭痛のケースを紹介します。
台風や安定しない気候ですので頭痛もちの方は大変辛い時期ですね。
頭痛にはパターンがある。
頭痛には種類が幾つかあり、偏頭痛、緊張性頭痛、群発性頭痛などありますが、筋膜の考えから行くと
治療に関してはそう言った理屈はあまり関係ありません。
どちらかというと「頭のどこが痛いか?」こちらが重要です。
おでこ、こめかみ、後頭部、頭頂部、首の付け根、目の奥と代表的にはこんな感じで、
それぞれにある程度パーターンと言える適合する筋膜の癒着部位があります。
そこを治療してあげると、嘘のように頭痛はなくなります。
菱形筋が原因の頭痛
今回の患者様は頭痛外来で群発性頭痛と診断されて、服薬で治療しながら医師の勧めでジムに通い運動しながら
個人的にマッサージに週1回通う生活を10年ほど続けていました。
症状は調子いいときはいいが悪いときは仕事も休み、基本常に痛い、痛みの出る時間帯もバラバラ
といった感じでした。痛い場所はこめかみと眼でしたので、それに対するエリアを中心に治療を開始。
3回目くらいにはある程度痛みの強さや出方が安定してきましたがそこから変化が乏しくなっていました。
改めて診察エリアを広げて検査をすると菱形筋の筋膜の癒着が強い再現痛を起こしました。
それから3回の治療で痛みはなくなり服薬もせずに安定しています。
今は月1回ケアに来て姿勢改善に取り組み中です。
原因が一つではない。
今回最初の時点で症状が緩解に進みましたのでそのまま治療を進めていってしまっていました。
初回にも菱形筋に癒着はありましたが再現痛はなく、菱形筋の処理は後回しで治療していましたが、
最初に治療した部位が完了すると菱形筋に再現痛が現れるという流れでした。
症状を長く抱えている患者様は悪いところが波及し増えていきます。そして今一番痛いところに症状を感じます。
肩を治したら腰が痛い、右が治ったら左がなんて経験がある方もいると思います。
ですが、菱形筋が頭痛を出すとは考えていませんでした。
筋膜の流れからすれば当然ありえますが、「経験上」という大きなメガネが治療の視野を狭めてしまいました。
筋膜の可能性を再認識すると共により難しい症例を経験でき成長できたと思います。
今後に活かせるよう一層努力したいと思います。
sole e mare 滝澤 幸一