からだのトリビア1 「疲れてできない」
今年の東京マラソンは過酷なコンディションでしたね。
マラソンブームに比例して増えるのはランナーズニーと言われる腸脛靭帯炎。
今回は症例を交えていくつかポイントがあります。
それは初心者と上級者で同じ症状でも原因が違うことがありますので解説します。
回内足(内側アーチ低下)による過剰ストレス
45歳男性 マラソン歴7年 練習量は月300km サブスリー目標の上級者
腸脛靭帯炎は3回目で毎回同側。いつもはアイシング、ストレッチ、休息をご自身なりに行い
改善していたが、今回は緩和せず接骨院に通うも1ヶ月、歩行や圧痛はなくなるも
まだジョギングでは痛みが変わらないということで来院されました。
立位、屈伸運動から回内足による患側への荷重増が腸脛靭帯の負担をあげて痛みを出していることが
判明。またアイシング等の処置もしていたので炎症症状は低くいことから
腸脛靭帯の張りが強くなっていることで牽引ストレスが強くその状態で動くと痛むという状況でした。
腸脛靭帯を緩める
まずは腸脛靭帯のトリガーポイントに鍼を打ち、強まっているテンションを抜きます。
圧痛も7割取り除け、張りがなくなり、膝の動きもスムーズになりました。
筋膜の繋がりをリリースしていき、残りの3割にアプローチして完全に取り除きます。
最後は癖を強制
ニーイン・トゥーアウトと言って膝が内に入ってしまいがちのランナーは非常に多いです。
今回は上級者でしたが、結局3度目の正直で今までの蓄積がごまかせなくなってしまった例です。
今回の患者様は足首、内側アーチの崩壊が強かったので、そちらを再教育し、リハビリエクササイズを指導
やっていてくれれば再発はなくなるでしょう。
是非痛みがないランナーもチェックしてみてください。
また初級の方は臀部の筋肉が作用してないことの方が多い傾向があります。
これは運動経験が少ないことで中臀筋が使えていないことによります。
特に女性にはこの傾向が強く、歩行姿勢もこれが治せればすごく綺麗な脚へ変わり
お尻の上がったくびれの綺麗なスタイルになりますので気にしてみてくださいね。
上級者ではスクワットやランジなどのトレーニングで中臀筋は使えている人も多いのですが、
内側アーチを作るということが足りていない人は多くいます。
まとめ
腸脛靭帯炎はランニングフォーム歩行姿勢が一番の要因。
痛みが出る前に、出た後も、まずは膝が内側に流れないかをチェックしてみてください。
上級者は内側アーチ、初心者はお尻の筋肉を特に気にしてください。
ホームケア、リハビリも指導いたしますのでお気軽にご連絡ください。
sole e mare 滝澤 幸一