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筋膜リリースとトリガーポイント

筋膜リリースとトリガーポイント

もう7年も前になります。

初めての出版。依頼が来た日の天気から、この写真を撮る日までのことを今でも鮮明に覚えています。

編集者に筋膜リリースの基本、実際の治療の方法を説明し「企画が通ったら出版しましょうと!」

夢見心地で、そんなこと忘れていた半年後の「企画とおりました!」

それから毎週2、3時間の打ち合わせを4ヶ月、撮影は14時間にも及びました。

ソルエマーレを開院して2年目の事、それから毎年出版していて今では15冊ほど関わらせていただきました。

今年もすでに一つお話があります。それだけ筋膜リリースという治療法が効果があり、

見逃せないテクニックなんだなと実感しています。

 

 

そこでなぜ私が筋膜リリースとう治療法を選んだかを治療の説明も兼ねてお話しします。

 

トリガーポイントという鍼の治療法

私はJリーグのトレーナーになる為に鍼灸の学校に入りました。

有名なJリーグやプロ野球のトレーナーの方々を排出する超有名鍼灸院の社長が学科長で、

運良く可愛がってもらいました。そこの院にも在籍する鍼灸実技担当の先生が

「トレーナーやるならトリガーポイントがいいよ」と、

帰りのエレベーターの中で言われたのがトリガーポイントとの出会いです。

 

その後少しして鍼理論の授業。テレビにも出ていた有名な先生が担当していて、

「国家資格を取るだけではダメだ。なにか一つ武器を持ちなさい。」と、ぽろっと最後に一言いって

去っていきました。

 

この時トリガーポイントが頭をよぎり、医学書が沢山あった、渋谷の有隣堂にすぐさま行きました。

今ならアマゾンですね〜電車代でもう一冊買えるわ。。。

 

 

筋膜リリースの出会い

それから10年トリガーポイントを使って治療していると、どうしても納得できない点が

幾つか出てくるようになりました。

例えば座骨神経痛の下肢のしびれや痛みは高確率でお尻にできたトリガーポイントが原因です。

ですが、なぜお尻の治療で脚の痺れ、痛みが治るのか?

それが原因だから。だけだったのですが、なぜか気になってしょうがなかった。。。

参考書を読み返していると「筋膜」という言葉が気になり、また即座に筋膜の本集め。

そこでアナトミートレインに出会います。

 

 

 

筋膜の繋がりを使ってトリガーポイントの治療をしていると説明しきれなかった点が繋がり

理論につじつまが合うことに気づきました。ここが12年前くらいでしょうか。

そこから治療を積み重ねだんだんとトリガーポイントは筋膜にできていると考えるようになり

治療効果も数段上がるようになりました。

ようやく一つの形として、トリガーポイントを使った筋膜リリース治療法が自分のものになりました。

 

 

鍼と筋膜リリースの意外な関係

先のアナトミートレイン(筋膜経線)、筋膜の繋がりが11本あるわけですが、

鍼灸の世界にも「経絡」という12本(プラス2本)の繋がりがあります。

 

 

そっくりです。

経絡を作った人は筋膜というものを体系的に実感していて、経絡ができたのではないかと思うくらいです。

人の体としてはずっと変わらず、昔の人も今の人も筋膜はあるでしょうから。不思議です。

 

またトリガーポイントとツボ(経穴)がおなじという見解をどちらの専門でもない方がお話しするのを

見ますが、全く別物です。

トリガーポイントは筋膜にできるので身体のどこにでもできます。

ツボ(経穴)は場所が決まっています。

トリガーポイントがツボとかぶることは当然ありますが、理論が違いますのでモノは別と考えてください。

 

 

東洋医学は経絡にならんだ経穴で治療しますが、わたしは筋膜経線に並ぶトリガーポイントで治療します。

非常に似て異なるものですが、医学の進歩に東洋医学がもっともっと重要視されるようになっていくでしょう。

 

sole e mare  滝澤 幸一